ひもんやだよりWEB版
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ひもんや内科消化器科診療所
〒152-003 目黒区碑文谷2丁目6-24
TEL.03‐5704‐0810

ひもんや俳壇平成二十七年度

2016年1月号

平成二十七年度

ひもんや俳壇賞

黒澤三主寿 選
※「ミモザ会」は特別作品として選外とさせていただきました

大賞

  • 老いてなほ今年こそはと初詣
    安藤 虎雄
    新しい年を迎えて、願い事や決意を胸に初詣。年を重ねてなお、今年こそは…と、その積極的な気持がすばらしい。きっと叶えたい、大きな夢をお持ちなのでは…と元気づけられる、明るくお正月らしい句である。

次席

  • 父の日の無き頃の父想ひけり
    苅野 節子
    昔は「父の日」などなかった。毎日が「父の日」だったのかも知れない。一九五十年頃、アメリカから広まり、八十年代に一般的な行事となった。その「父の日」が無かった頃の、父親の威厳ある姿が目に浮かんで来るようだ。
  • 黒揚羽いつもどきりと現はるる
    服部嘉奈子
    美しい黒い艶の翅の、激しさと強さを持った黒揚羽。現れるといつもどきりとしてしまう。そのどきりとした気持ちが伝わってくる句。

ひもんや診療所・院長賞

  • 吉報のメールに涙春日向
    畔柳 葉子
    吉報のメールは合格?それとも…。おめでたい知らせに思わずうれし涙。春の日差しの眩しさの中で。

秀作

  • バレンタイン本命のチョコ供へたり
    鈴木恵美子
  • 我が庭をかき回しをり鯉幟
    廣門登喜子
  • 蝉しぐれ園を掃く人憩ふ人
    藤田 静枝
  • 水槽を預け旅立つ夏休み
    市川須美子
  • 待春や繰り返し見る旅雑誌
    安達久美子

佳作

  • 境内に寄り添ふごとく紅白梅
    富所 敬子
  • 美容師の手際の良さや春うらら
    滝口 智子
  • べに色のつぼみ三角チューリップ
    きりいのぞみ
  • 十薬の白をきはめてはびこりし
    畑山 則子
  • ネクタイのまだ初々し柿若葉
    柴崎 英子
  • 八幡宮寒に入りたる静けさよ
    久保田光江
  • 日は西へ森の奥よりかなかなと
    川部 義明
  • パーラーのお子様ランチさくらんぼ
    仲島 信
  • 真っ先に母に供へし新茶かな
    石井 昭子
  • 花の茶屋コヒーの香に一休み
    譲原 節子
  • なつかしき神田祭と人の波
    仲村 常子
  • 湯豆腐を好む齢となりにけり
    苅野 玲子
  • 花種を蒔くや戦後も七十年
    渡辺 幸江
  • 春塵や雑巾片手の母のこと
    千葉ゆり子
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