ひもんや俳壇
2017年8月号
一般投句
-
青紫蘇とバジルを植えて梅雨に入る富所 敬子
-
背伸びして仰ぐ泰山木の花滝口 智子
-
夏の星あの世で会える人のこと畑山 則子
-
薫風やパンの香りもコーヒーも戸上 和
-
色変はる梔子の花やるせなく出口 盈子
向原喜楽会・不動会・原町さくら会
-
老いの身に草萌ゆ力うらやまし安藤 虎雄
-
春昼や共鳴す著者九十二鈴木恵美子
-
抽斗に旅の思ひ出桜貝小針カツ子
-
足許に広がる星座犬ふぐり笹島美和子
-
人出入り花屑の入る自動ドア吉田 新子
-
花の下シニアの列の駈け抜ける川部 義明
-
門前の桜蘂掃く朝な夕な仲島 信
-
深々と花の川面に触れさうに藤田 静枝
-
一輪の牡丹大事とリビングに譲原 節子
-
みちのくのまこと見事な桜かな市川須美子
-
ささやかに飾るもうれし端午の日中村 常子
竹の子会
-
散松葉音無く踏みて行く社苅野 玲子
-
二歳児の歩幅に合はせ若楓渡辺 幸江
-
波静か海原続き散松葉千葉ゆり子
-
笠ならぬげんげ冠地蔵尊安達久美子
-
一面の紫雲英摘みたる日は遠く苅野 節子
ミモザ会
-
その下に百合活けられてシャンデリヤ佐々木巴里
-
蓮池やふっくらと白先駆けし三国 紀子
-
子は貝を宝物とし磯遊び石橋万喜子
黒澤三主寿
-
どこよりの落花や戸口二三片黒澤三主寿