ひもんや俳壇
2018年4月号
一般投句
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豆撒きを忘れて残る鬼の面富所 敬子
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天国へ夫旅立ちぬ涅槃西風滝口 智子
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春の土その手触りの心地良き畑山 則子
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修行僧並びて行くや春の雨戸上 和
向原喜楽会・不動会・原町さくら会
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福寿草肩寄せあって咲きにけり安藤 虎雄
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初詣犬にも春着着せてをり鈴木恵美子
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銀世界北国の日々晴よ来い小針カツ子
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肘高に一気一句を筆初笹島美和子
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今日稽古はじめ心の定まりし吉田 新子
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朝焼のあざやかなりし寒の森川部 義明
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都会にも深き森あり初あかね仲島 信
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初場所の勝者日本語おぼつかな藤田 静枝
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船旅の太平洋は寒凪げる三浦 絢子
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初日待つ屋根一列の雀かな譲原 節子
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白椿大きく開くびんの中市川須美子
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大雪に足奪はれて籠の鳥中村 常子
竹の子会
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カーテンの隙間初日に起こされて苅野 玲子
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奉書紙に墨痕かもす淑気かな渡辺 幸江
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つくばねの音響き来る路地の奥千葉ゆり子
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争ひの無き世を願ふ去年今年安達久美子
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新年の日射し輝く東窓苅野 節子
ミモザ会
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今年まだ庭の巣箱に鳥の来ず佐々木巴里
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明るさはどの花よりもチューリップ三国 紀子
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春暁の欄間に透きて花鳥かな石橋万喜子
黒澤三主寿
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なほ生きて生かされて年迎へけり黒澤三主寿