ひもんや俳壇

一般投句

• ちゃんづけで着ぶくれの肩たたかれし

  畑山　則子
• 人類の足跡も有り冬満月

  戸上　和
• 空の青刻々変り秋来る

  村上　允子
• 山眠る神も佛も安らぎて

  佐藤加代子

向原喜楽会・不動会・原町さくら会

• 小さき手の二礼二拍手七五三

  安藤　虎雄
• 何着やうあれこれ迷ふ朝時雨

  鈴木恵美子
• 小次郎も武蔵も美男菊人形

  笹島美和子
• 冬桜満開なるも色淡く

  譲原　節子
• 病癒え新しき年迎へられ

  中村　常子
• 秋夕焼子を自転車の前うしろ

  小林　智子

竹の子会

• 神無月なるも願ひを天満宮

  苅野　玲子
• 逆上り出来ぬ子ぽつり鰯雲

  渡辺　幸江
• 鷹匠の眼の優しさが言葉なり

  千葉ゆり子
• くもりたる車窓に滲む冬紅葉

  安達久美子
• お社の灯の瞬きや神の留守

  苅野　節子

ミモザ会

• かんざしにしたき一枝しだれ梅

  佐々木巴里
• 盆梅を店先へ出し骨董屋

  三国　紀子
• ものの芽の力溜めゐる尖りかな

  石橋万喜子

黒澤三主寿

• 御即位を祝ふ朝刊縁小春

  黒澤三主寿