ひもんや俳壇
2020年7月号
一般投句
-
挿し芽して増やす喜びゼラニューム富所 敬子
-
にぎやかに軒旋回す夏つばめ畑山 則子
-
代田なる水面をよぎる鷺の影戸上 和
-
親鴉ハンガーくはへ去りにけり村上 允子
-
紫陽花や爪立ちすれば由比ヶ浜辰馬 京子
-
コロナ禍の人無き街に夏来たる木村 遊風
向原喜楽会・原町さくら会
-
夕焼や今日一日を終へ家路安藤 虎雄
-
枝移り残花を散らす番ひ鳥鈴木恵美子
-
囀りのさなか一羽が飛び立てり笹島美和子
-
新式の切れ間無く飛ぶ石鹸玉仲島 信
-
音立てて葉をおどらせる青嵐譲原 節子
-
真夏日の続いて今日の空の青中村 常子
-
黒雲の襲ひ降り出す梅雨入りかな小林 智子
竹の子会
-
親を待ち重なる頭燕の巣苅野 玲子
-
廃線の駅舎の軒につばめの巣渡辺 幸江
-
つばめの巣外出禁止の軒先に千葉ゆり子
-
子らの声なき学舎に燕の巣安達久美子
-
うららかや青空に向け深呼吸苅野 節子
ミモザ会
-
夏帯の軽さを好む齢となる佐々木巴里
-
紫陽花の今紺碧の空の色三国 紀子
-
日焼の子髪に磯の香のこりをり石橋万喜子
黒澤三主寿
-
思はざる朝湯菖蒲湯なりしこと黒澤三主寿