ひもんやだよりWEB版
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ひもんや内科消化器科診療所
〒152-003 目黒区碑文谷2丁目6-24
TEL.03‐5704‐0810

ひもんや俳壇令和二年度

2021年1月号

令和二年度

ひもんや俳壇賞

黒澤三主寿 選
※「ミモザ会」は特別作品として選外とさせていただきました

大賞

  • 女性誌のサラダ特集夏に入る
    安達久美子
    なんという気持のよい句でしょう。すらりと一気に読んで共感する句です。ふと入った本屋さんでしょうか。手に取った女性誌の「サラダ特集」に、あゝもう夏!とわくわくする思いが伝わってきます。

次席

  • 帰省すら意の儘ならぬ世となりて
    木村 遊風   
    全くコロナ禍は何時まで続くのでしょう。マスク、手洗い、三密を避けて自粛の毎日です。もう少しでしょう。帰省出来る日を信じて。
  • 紫陽花や爪立ちすれば由比ヶ浜
    辰馬 京子
    一読しすぐ鎌倉の長谷寺を思いました。登りつめて満開の紫陽花の中に爪立ち、海を見ているその姿が目に見えるようです。

ひもんや診療所・院長賞

  • 秋夕焼子を自転車の前うしろ
    小林 智子
    仕事帰りのお母さんでしょうか。二人の子供を迎えて自転車で家路を急ぎます。秋の日は釣瓶落し、夕焼けが褪せぬうちにとペダルを漕ぐ。働くお母さんへのエールのような句。

秀作

  • つなぐ手を放し夜店へ駈けてゆき
    畑山 則子
  • 枝豆のよき色加減塩加減
    安藤 虎雄
  • 大朝焼月しろじろと残りけり
    鈴木恵美子
  • 夕東風や改札を出て襟合はす
    千葉ゆり子
  • 一本のカーネション手に男の子
    渡辺 幸江

佳作

  • 梅の香や空に広がる白と紅
    滝口 智子
  • コロナ禍やベランダ越しのご挨拶
    富所 敬子
  • 凍空やうす紙のごと白き月
    戸上 和
  • 親鴉ハンガーくはへ去りにけり
    村上 允子
  • 人声をどこかに夏の山下る
    佐藤加代子
  • 冬日受け二つ水脈ひくつがひかな
    里山
  • うす暗き庭ほの白き茗荷の子
    仲島 信
  • 豆を撒く声を聞かなくなりにけり
    譲原 節子
  • 今日もまた旅の話や春を待つ
    中村 常子
  • 色見本のごとくに若葉山染めて
    苅野 玲子
  • 敷石のつぎ目つぎ目に草萌ゆる
    苅野 節子
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