ひもんや俳壇
2021年4月号
一般投句
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雛祭り孫娘早や二十歳なり富所 敬子
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口ずさむ小学唱歌山笑ふ畑山 則子
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口結ぶ少女十三詣りかな戸上 和
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佇みてほのかな香り沈丁花村上 允子
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貨車過ぎて陽のあるかぎり野火走る佐藤加代子
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診察を終へてかがやく春の海辰馬 京子
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雪乗せて棚田のごとき五重塔木村 遊風
向原喜楽会・原町さくら会
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読初は借りたる本でありにけり鈴木恵美子
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白衣着て聖歌うたひし日もありし小針カツ子
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初日の出輝きをあび手を広げ笛吹 敏子
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門松に名刺はさんでありにけり笹島美和子
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梅林のどっと咲き出す雨上がり仲島 信
竹の子会
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モノクロの冬田をつつくカラスゐて苅野 玲子
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しんがりの羊は孫よ聖夜劇渡辺 幸江
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欠礼の葉書の届く冬の朝千葉ゆり子
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小春日の縁側に来て薬売り安達久美子
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手のとどく高さに梨の帰り花苅野 節子
ミモザ会
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ぬぐときにひとひら散りて花衣佐々木巴里
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藪の中落ちて紛れず紅椿三国 紀子
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ぼんぼりの灯りて花の息づかひ石橋万喜子
黒澤三主寿
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書初の一句一気に書き上げし黒澤三主寿