ひもんや俳壇
2021年7月号
一般投句
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雨上り十薬の白まばゆかり富所 敬子
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頬に風ふくらみかすか青鬼灯滝口 智子
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紫陽花の色あざやかな雨上り畑山 則子
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葵の葉耳に飾りて牛車ゆく戸上 和
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久々にくっきりと見ゆ虹の橋村上 允子
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夕暮の神父の墓の百合の花辰馬 京子
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岩木嶺の麓の沢の水芭蕉木村 遊風
向原喜楽会
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昭和の日昭和生まれは捨て下手で鈴木恵美子
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春近し足取り軽くペダル踏む小針カツ子
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日だまりに土もたげたる蕗の薹笛吹 敏子
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物忘れ笑ひ話にしてのどか笹島美和子
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朝よりの演習の音山薄暑仲島 信
竹の子会
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点々と薊の花の道標苅野 玲子
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春風や声高らかに登校す渡辺 幸江
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入学の学帽かぶり写真館千葉ゆり子
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大きめの制服の子らのどけしや安達久美子
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大雨にひたすら耐へし花開く苅野 節子
ミモザ会
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水筒をしづめて満たす岩清水佐々木巴里
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街騒をまぬがれがたき端居かな三国 紀子
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日盛りや気休めほどの蔭に入り石橋万喜子
黒澤三主寿
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一斉に一番茶摘みはじめけり黒澤三主寿