2015年09月号掲載
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疲労回復のサプリメント「オルニチン」
「肝臓に良い食材」としての認知度が高いシジミの効果のカギが、オルニチンであると考えられます。オルニチンはシジミだけに飛び抜けて多く含まれる成分なのです。
「オルニチン」は肝臓で活躍するアミノ酸です。オルニチンは、肝臓の働きを保ち疲労回復をもたらすことが期待されています。
オルニチンを摂取すると、腸で吸収され、肝臓や腎臓、筋肉などに運ばれます。肝臓にたどり着くと、「オルニチンサイクル(尿素回路)」というアンモニアを代謝する経路で働き、アンモニアの解毒を促進します。アンモニアは生命活動のエネルギーとなるATPの産生や、脳を動かす主要なエネルギーであるグルコースの生成を妨げる有害物質です。オルニチンはオルニチンサイクルの働きを活発にすることで、ミトコンドリアの働きを助け、肝臓全体の本来の機能を保つと考えられます。エネルギー産生や糖新生といった代謝、有毒物質の解毒を順調にし、肝臓疲労、ひいては全身疲労の回復を促進すると考えられます。
またアルコールを摂取すると、「NADH」という物質が増加します。脳のエネルギーである糖とケトン体が作り出されるのをこのNADHが邪魔することで、脳がエネルギー不足に陥る可能性があります。オルニチンには飲酒後の疲労を抑える効果が示されています。オルニチンの働きでアンモニア解毒がスムーズに進むと、その過程でNADHが消費され、脳のエネルギーをつくり出すための阻害要因が取り除けると考えられます。
院長のコメント
ついつい寝不足で二日酔いの私、毎日オルニチンをのんで頑張ってます。
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