ひもんやだよりWEB版
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ひもんや内科消化器科診療所
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2021年08月号掲載
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新型コロナウイルス感染症の“いま”
厚生労働省発表(2021年7月)より

※厚生労働省発表資料(2021年7月版)新型コロナウイルス感染症の“いま”に関する11の知識(PDF版)より抜粋・再編集しています。

Q. 日本では、これまでにどれくらいの人が新型コロナウイルス感染症と診断されていますか。

A. 日本では、これまでに796,835人が新型コロナウイルス感染症と診断されており、これは全人口の約0.6%に相当します。  (2021年7月1日0時時点)

Q. 新型コロナウイルス感染症と診断された人のうち、重症化する人や死亡する人はどれくらいですか。

A. 新型コロナウイルス感染症と診断された人のうち、重症化する人の割合や死亡する人の割合は年齢によって異なり、高齢者は高く、若者は低い傾向にあります。

重症化する割合や死亡する割合は以前と比べて低下しており、2020年6月以降に診断された人の中では、

※「重症化する人の割合」は、新型コロナウイルス感染症と診断された症例(無症状を含む)のうち、集中治療室での治療や人工呼吸器等による治療を行った症例または死亡した症例の割合。

Q. 新型コロナウイルス感染症と診断された人のうち、重症化しやすいのはどんな人ですか。

A. 新型コロナウイルス感染症と診断された人のうち重症化しやすいのは、高齢者と基礎疾患のある方、一部の妊娠後期の方です。

重症化のリスクとなる基礎疾患等には、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、慢性腎臓病、糖尿病、高血圧、心血管疾患、肥満、喫煙があります。

Q. 海外と比べて、日本で新型コロナウイルス感染症と診断されている人の数は多いのですか。

A. 日本の人口当たりの感染者数、死者数は、全世界の平均や主要国と比べて低い水準で推移しています。

Q.新型コロナウイルスに感染した人が、他の人に感染させてしまう可能性がある期間はいつまでですか。

A. 新型コロナウイルスに感染した人が他の人に感染させてしまう可能性がある期間は、発症の2日前から発症後7~10日間程度とされています。

また、この期間のうち、発症の直前・直後で特にウイルス排出量が高くなると考えられています。

このため、新型コロナウイルス感染症と診断された人は、症状がなくとも、不要・不急の外出を控えるなど感染防止に努める必要があります。

Q.新型コロナウイルス感染症と診断された人のうち、どれくらいの人が他の人に感染させていますか。

A. 新型コロナウイルス感染症と診断された人のうち、他の人に感染させているのは2割以下で、多くの人は他の人に感染させていないと考えられています。

このため、感染防護なしに3密(密閉・密集・密接)の環境で多くの人と接するなどによって1人の感染者が何人もの人に感染させてしまうことがなければ、新型コロナウイルス感染症の流行を抑えることができます

体調が悪いときは不要・不急の外出を控えることや、人と接するときにはマスクを着用することなど、新型コロナウイルスに感染していた場合に多くの人に感染させることのないように行動することが大切です。

※マスクの着用により、感染者と接する人のウイルス吸入量が減少することがわかっています。(布マスクを感染者が着用した場合に60-80%減少し、感染者と接する人が着用した場合に20-40%減少。)
Ueki, H., Furusawa, Y., Iwatsuki-Horimoto, K., Imai, M., Kabata, H., Nishimura, H., & Kawaoka, Y. (2020). Effectiveness of Face Masks in Preventing Airborne Transmission of SARS-CoV-2. mSphere, 5(5), e00637-20.

Q.新型コロナウイルス感染症を診断するための検査にはどのようなものがありますか。

A. 新型コロナウイルス感染症を診断するための検査には、PCR検査、抗原定量検査、抗原定性検査等があり、いずれも被検者の体内にウイルスが存在し、ウイルスに感染しているかを調べるための検査です。

新たな検査手法の開発により、検査の種類や症状に応じて、鼻咽頭ぬぐい液だけでなく、唾液や鼻腔ぬぐい液を使うことも可能になっています。

なお、抗体検査は、過去に新型コロナウイルス感染症にかかったことがあるかを調べるものであるため、検査を受ける時点で感染しているかを調べる目的に使うことはできません。

Q.現在、日本で接種できる新型コロナワクチンはどのようなワクチンですか。どのように接種は進みますか。

A.

ワクチンの特徴について

7月2日現在、国内では、ファイザー社製とモデルナ社製の2つのワクチンが接種されています。 メッセンジャーRNAワクチンという種類のワクチンで、ファイザー社製は3週間、モデルナ社製は4週間の間隔で2回接種します。

ワクチンの有効性について

新型コロナウイルス感染症を予防する効果があります。 接種を受けた人が受けていない人よりも、新型コロナウイルス感染症を発症した(熱が出たり、せきが出たりすること)人が少ないということがわかっています。(発症予防効果は約95%と報告されています。)

ワクチンの安全性について

接種後に注射した部分の痛み、疲労、頭痛などが接種した人の50%以上、筋肉や関節の痛み、寒気、下痢、発熱などが10%以上に見られると報告されています。こうした症状の大部分は数日以内に回復しています。また、接種後にアナフィラキシー(急性のアレルギー反応)が発生したことが報告されています。もしアナフィラキシーが起こっても、すぐに対応が可能なよう、予防接種の接種会場や医療機関では、医薬品などの準備をしています。

今後の接種の進め方について

接種を行う期間は、令和3年2月17日から令和4年2月末までの予定です。現在は、医療従事者等と高齢者への接種が進んでいます。その後は、基礎疾患を有する方等に接種を進めていく見込みです。このうち、高齢者への接種は、一部の市町村で4月12日から開始され、5月以降、全国の市町村で接種が進められています。希望する高齢者に、7月末を念頭に各自治体が2回の接種を終えることができるよう、政府を挙げて取り組んでいます。また、5月24日からは高齢者を対象に、自衛隊や自治体における大規模接種会場での接種を開始し、6月21日からは、企業や大学等で職業単位での接種を可能とするなど、接種の更なる加速化を図っています。

Q.新型コロナウイルス感染症を拡げないためには、どのような場面に注意する必要がありますか。

A. 新型コロナウイルス感染症は、主に飛沫感染や接触感染によって感染するため、3密(密閉・密集・密接)の環境で感染リスクが高まります。このほか、飲酒を伴う懇親会等、大人数や長時間におよぶ飲食、マスクなしでの会話、狭い空間での共同生活、居場所の切り替わりといった場面でも感染が起きやすく、注意が必要です。

Q. 新型コロナウイルス感染症はどのようにして治療するのですか。

A. 軽症の場合は経過観察のみで自然に軽快することが多く、必要な場合に解熱薬などの対症療法を行います。

呼吸不全を伴う場合には、酸素投与や抗ウイルス薬、ステロイド薬(炎症を抑える薬)、免疫調整薬の投与を行い、改善しない場合には人工呼吸器等による集中治療を行うことがあります。

こうした治療法の確立もあり、新型コロナウイルス感染症で入院した方が死亡する割合は低くなっています。

発熱や咳などの症状が出たら、まずは身近な医療機関に相談してください。

Q. 新型コロナウイルスの変異について教えてください。

A. 一般的にウイルスは増殖・流行を繰り返す中で少しずつ変異していくものであり、新型コロナウイルスも約2週間で一か所程度の速度で変異していると考えられています。現在、新たな変異株が世界各地で確認されており、こうした新たな変異株に対して警戒を強めていく必要があります。

日本では、専門家によると、B.1.617.2系統の変異株(デルタ株)のクラスターが複数報告され、市中での感染も観察されている状況です。

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