ひもんやだよりWEB版
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ひもんや内科消化器科診療所
〒152-003 目黒区碑文谷2丁目6-24
TEL.03‐5704‐0810
2022年04月号掲載
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和食を立って食べましょう

今すぐ和食に切り替えよう!

食事が健康や寿命に影響を与えている、和食は身体にいい、などとはいわれていますが、具体的にどのくらい効果があるのか、についてはなかなかイメージできません。

この研究(PLoS Med.2022 Feb 8;19(2):e1003889)は、世界中の国々の疾病・傷害とそのリスク要因をまとめた「世界の疾病負荷研究(Global Burden of Disease Study)2019年版」と、食事が死亡率に与える影響を分析した多くの研究を統合解析して評価しています。具体的には、食事を何歳時点で、健康的な内容に改善するかで平均余命(その時点からの生存期間)がどれだけ変わるかを見たものです。

結果は、砂糖入り飲料、精製穀物、赤身肉、加工肉などが多い「西洋型の食事」から、豆類、全粒穀物、魚、果物、野菜が多い「健康的な食生活」に変える時期が早ければ早いほど、平均余命が伸びるという結果に(図1)。

20歳で西洋式食事から最適な食事に変更すれば、女性で10.7年、男性で13.0年平均余命が延長する可能性があり、食品別では、豆類や全粒穀物の摂取量を増やす効果が大きかった。


原著:PLoS Med. 2022 Feb 8;19(2):e1003889.

がん経験者には「座位時間」を減らすよう生活指導することが効果的

本論文は、米国の国家規模のマスデータから得られたがんサバイバーのコホートを前向きに検討し、身体的活動性とともに1日の座位時間とその予後との関連から、具体的な数値を出しています。

具体的には、余暇における活動性を、非活動、中間、活動の三つのグループに分け、各グループ毎に典型的な1日の座位時間を4時間以内、4-6時間、6-8時間、8時間以上に分けて検討しています。 その結果、余暇の活動性が高いグループでは、1日座位時間の影響はあまり出ていませんが、余暇の活動性が中間~非活動のグループでは、座位時間が長いほど死亡率が高くなっており、8時間以上の座位時間のグループは、余暇が活動的で座位6時間以内のグループと比べると、全死亡率にして5.38倍、がん関連死亡率は4.71倍高いことが示されています。

原著:Association of Daily Sitting Time and Leisure-Time Physical Activity With Survival Among US Cancer Survivors JAMA Oncol. 2022 Jan 6. Online ahead of print.
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