鼻うがいをお勧めします上咽頭は免疫のホットスポット
鏡の前で口をあーんした時に、のどの突き当りに見える場所が中咽頭で、その少し上側で口蓋に隠れて見えないところが上咽頭です。鼻から吸い込んだ空気は上咽頭にぶつかって流れが下向きになり、中咽頭、下咽頭、喉頭を通って気管から肺に入ります。空気中のウイルスや細菌はまず上咽頭に付着することになるため、上咽頭は免疫のホットスポットといえます。

上咽頭は繊毛上皮で覆われていてリンパ球が豊富です。リンパ球は免疫反応の中心的役割を果たす白血球で、ウイルスに感染した細胞を直接退治する働き、入ってきた異物(抗原)に抗原提示をして、抗体作って異物を攻撃する働きを担っています。犯人を現行犯逮捕、現行犯逮捕が出来なくても指名手配して全身の捜査網を使って逮捕するイメージです。
気道感染症の原因になるウイルスや細菌は、まず上咽頭の免疫と対決することになるので、感染予防には上咽頭の働きを高めておくことが大切です。当院で推奨している鼻うがいの目的は上咽頭を洗浄することで、上咽頭に付着したウイルスや菌を洗い流すだけでなく、うがいで上咽頭を清潔に保ち乾燥を防ぐことで、上皮細胞の繊毛運動を活発にして、リンパ球の働きを高めることが出来ます。普通の咽喉うがいでは中咽頭、下咽頭は洗浄できますが、頑張ってゴロゴロやっても上咽頭にはほとんど届きません。
鼻うがいをする際は常に上咽頭を意識して注水してほしいのですが、あーんしても見えにくい場所ですし、鼻洗浄式の鼻うがいをするときには洗面台で顔を下向きにするので、洗浄水がうまく上咽頭に届かない場合もあります。
鼻に水が入ったときにツーンとしますが、そのツーンとする場所が上咽頭です。首を後ろに60度ぐらい傾けると、上咽頭が鼻孔の直下になるので、鼻うがいをする際には、鼻腔から入れた洗浄水を上咽頭に貯めるイメージで、首を後ろに傾けてツーンとしたところしばらくちょっとでそのままにして、洗浄水が咽喉に落ちてきたら吐き出す、ということを繰り返してみてください。
鼻うがいは200~300㏄の食塩水で鼻腔~上咽頭を洗い流しますが、これが辛いという方もいらっしゃいます。また洗浄用の器具や液を持ち歩くのはたいへんなので、外出先で洗浄するのは難しいのですが、そのような場合には、スポイトを使って少量の水を上咽頭に落としてあげるだけでも十分効果があります。

私はハナクリーンSという洗浄器と洗浄剤サーレによる鼻洗浄と、ミサトールリノローションによる上咽頭洗浄を併用しています。
ミサトールリノローションは抗菌作用、免疫賦活作用のある梅エキスを沁み込ませた小さな綿球で、これを3cc程度の水に浸して、そのエキスが溶け出た少量の溶液を、専用のスポイトを使って鼻孔から上咽頭に流し込みます。首の傾け方や、液を上咽頭に貯める方法に慣れれば、鼻洗浄より簡便に上咽頭洗浄ができ、小さく持ち運びも便利です。
★ミサトールリノローションの取扱いを開始いたしました。試してみたい方はご相談ください。
